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今回は、

2025年12月第2週のSBI証券NISA買付ランキング

をもとに、個人投資家の皆様が今、どのような戦略で資産運用に取り組んでいるのかを分析していきます。

年末のボーナスシーズンということもあり、市場の動きは活発です。ランキングからは、大きく分けて3つの投資トレンドが見えてきました。それぞれの潮流について、具体的な銘柄とともに解説します。

1位に輝いたのはオリエンタルランド(4661)

です。
この時期(2025年12月上旬)、オリエンタルランド(4661)の株価は下落傾向にあり、年初来安値圏にありました。それにもかかわらず「1位」を維持している背景として、以下の3つの理由が考えられます。

1. 株価下落による「押し目買い」の殺到
2025年12月上旬、オリエンタルランドの株価は年初来安値圏(2,800円台など)まで下落しました。

理由: 個人投資家(特にNISA利用者)にとって、人気の優良銘柄が値下がりすることは「安く買えるチャンス(押し目)」と捉えられます。株価が下がったことで割安感が強まり、多くの投資家が買い注文を入れた結果、約定件数や買付金額が増加し、ランキング1位となったと考えられます。

2. 不動の人気を誇る「株主優待」への期待
オリエンタルランドは、東京ディズニーリゾートの「1デーパスポート」がもらえる株主優待銘柄として、常にトップクラスの人気を誇ります。

理由: 12月という時期は、クリスマスの盛り上がりや年末年始に向けてディズニーへの関心が高まるシーズンです。掲示板などでも「優待パスポートが届いた」といった報告が上がり、優待の魅力が再認識されるタイミングでもありました。長期保有を前提とするNISA投資家にとって、目先の株価変動よりも優待の実益が重視され、買い支えにつながっています。

3. 過去最高業績と新エリアへの長期的信頼
市場の反応とは裏腹に、企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)は堅調です。

理由: 2024年に開業した新エリア「ファンタジースプリングス」の寄与もあり、売上高は過去最高水準を記録しています。市場では金利上昇懸念などで売られましたが、個人投資家は「実業は好調なのに株価が下がっている=過小評価されている」と判断し、将来の値上がり(キャピタルゲイン)を期待して買い向かったと推測されます。「買い予想数上昇」ランキングでも上位に入っていることがこれを裏付けています。

結論: この表での「1位」は、「株価が安くなったタイミングを見計らって、大人気の優待銘柄を仕込みたい」という個人投資家の強い需要が反映された結果と言えます。

2位にランクインしたのは三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)

です。前週の4位から2位へと順位を上げており、この週に特に強い買い需要があったことが読み取れます。

2025年12月当時の市場環境を踏まえ、ランクアップした3つの理由を考察します。

1. 日銀の「追加利上げ」観測の高まり
この週(12月8日〜12日)は、日本銀行による追加利上げへの期待が市場で最高潮に達していた時期と重なります。

理由: 12月11日頃のアナリストレポートでも「日銀は落ち着いた環境で利上げへ」といった見通しが示されており、金利上昇が銀行の収益(利ざや)を押し上げるとの期待から、メガバンク株への投資資金が集中しました。特に三菱UFJは業界最大手であり、金利上昇の恩恵を最も受けやすい銘柄として選好されたと考えられます。

2. 住宅ローン金利引き上げによる収益改善期待
2025年12月は、実際に銀行が貸出金利を引き上げる動きが具体的になった時期です。

理由: 三菱UFJ銀行などの大手行が、新規借入時の変動金利や固定金利の引き上げに動いたことが確認されています。これにより、本業である貸出業務の利益率が確実に改善するという見方が広まり、業績向上を確信した投資家(特に長期保有目的のNISA利用者)が買い増しを行いました。

3. 「割安・高配当」としてのNISA需要
ハイテク株や成長株が不安定な値動きをする中、銀行株は「割安(バリュー株)」として再評価されました。

理由: 銀行株は依然として割安感が強く、株価の上昇余地が大きいと評価されていました。加えて、三菱UFJは安定した高配当銘柄としても知られています。12月のボーナス時期やNISAの非課税枠を使い切りたい年末のタイミングで、手堅いリターンが見込める「高配当バリュー株」としての魅力が、個人投資家の資金を呼び込み、ランキングを押し上げた要因です。

結論: 三菱UFJが2位に浮上したのは、単なる人気だけでなく、「金利ある世界」への移行に伴う構造的な業績改善を、個人投資家が好機と捉え、NISA枠で積極的に買い向かった結果と言えます。

3位にランクインしたのはNTT(9432)

です。前週の2位からワンランクダウンとなりましたが、依然としてトップ3を維持しています。

2025年12月当時の市場状況に基づき、3位となった(高い人気を維持しつつも、銀行株に抜かれた)理由を3つ考察します。

1. 年末特有の「NISA枠使い切り」需要の受け皿
NTTの株価は1株あたり約155円(100株で約1万5500円)という圧倒的な「買いやすさ」が最大の特徴です。

理由: 12月中旬は、その年のNISA非課税枠を使い切ろうとする個人投資家の動きが活発化する時期です。「あと数万円分枠が残っている」という投資家にとって、約1.5万円単位で調整できるNTTは最適な「枠埋め銘柄」として機能しました。この季節要因が、株価が大きく動かない中でも買い注文が絶えない土台となっています。

2. 「割安放置」への見直し買いとアナリスト評価
この週のNTT株価は153円〜155円の狭いレンジで推移し、年初来安値圏での停滞が続いていました。

理由: しかし、証券アナリストのコンセンサス(平均的な見方)は「買い」継続で、目標株価は179円付近とされていました。市場全体が過熱する中で、「出遅れている優良株」「理論価格より安い」と判断した逆張り志向の投資家が、安値圏での仕込みを継続したと考えられます。

3. 金利上昇局面での「ディフェンシブ性」への回帰
2位に浮上した三菱UFJ(銀行株)が「金利上昇メリット」という強いテーマで買われたのに対し、通信株であるNTTは金利上昇が有利には働きにくいセクターです。

理由: それでも3位に留まったのは、市場の不透明感が高まる中で「高配当・通信インフラ」という鉄壁の安定性が再評価されたためです。積極的に値を追う動き(キャピタルゲイン狙い)は銀行株に譲りましたが、将来の年金代わりとして長期保有を目的とするインカムゲイン(配当)狙いの資金が、底堅く流入し続けました。

結論: NTTが3位となったのは、銀行株のような派手な上昇材料には欠けたものの、年末のNISA枠調整という実需と、割安な高配当株を求める長期資金がしっかりと下支えした結果と言えます。

実力派が並ぶ 4位~10位

続いて4位以下も見てまいります。こちらも、長期投資に適した顔ぶれが並んでいる印象です。

6位にランクインしたのはソニーフィナンシャルグループ(8729)

です。前週はランキング圏外でしたが、今週急浮上し「NEW」として登場しました。

個人的に注目しています

ソニーFG(8729)を買わない理由【再上場!5つの視点で読み解く投資チャンスとリスク】2025年12月12日株価kurochanです。 「あれもしたいこれもしたい」ブログへようこそ! 「更新継続のために応援クリックをお願いします」 にほんブ...

2025年12月当時の市場環境とNISAでの人気動向を踏まえ、6位に急浮上した理由を3つ考察します。

1. 金利上昇期待による「金融セクター」への資金流入
12月上旬は、日本銀行による追加利上げへの期待が市場で急速に高まった時期です。

理由: 12月18・19日の日銀会合での利上げ決定が濃厚と見られ、これが金融株の業績拡大につながるとの思惑が広がりました。ソニーフィナンシャルグループは傘下にソニー銀行やソニー生命を持ち、金利上昇が運用利回りの改善や利ざや拡大に直結するため、銀行株と同様に「金利上昇メリット銘柄」として強く意識され、資金が流入しました。

2. 高配当かつ割安な「出遅れ銘柄」としての再評価
メガバンク(三菱UFJなど)の株価が既に上昇していた中で、ソニーFGは相対的に出遅れている「割安な高配当株」として注目されました。

理由: 金融株全体のバリュエーション(投資尺度)に割安感があり、上昇余地が大きいと見られていました。NISA口座では、安定した配当利回りが期待でき、かつ値上がりの可能性も残している銘柄が好まれます。ソニーFGはその条件を満たす銘柄として、メガバンクに続く投資対象として選好されたと考えられます。

3. NISA成長投資枠での継続的な人気
ソニーFGは、この週だけでなく、2025年秋頃からNISA成長投資枠での人気が急上昇していました。

理由: 野村證券やPayPay証券などのNISAランキングでは、9月や10月時点で既にトップ3に入るほどの人気銘柄となっていました。この「NISAで買われている」という実績と知名度が、年末の駆け込み需要やボーナス時期の投資行動においても強い追い風となり、今回のランキング急浮上を後押ししたと推測されます。

結論: ソニーフィナンシャルグループが6位に急浮上したのは、日銀の利上げ観測を背景とした金融セクターへの追い風と、NISA成長投資枠ですでに確立されていた高い人気が、年末のタイミングで合致した結果と言えます。

まとめ

今回のNISA買付ランキングからは、個人投資家の皆様が市場環境の変化に敏感に反応しつつ、それぞれの目的に合わせて巧みに戦略を使い分けている様子がうかがえます。大きく分けて、以下の3つの潮流が読み取れます。

1. 株主優待・高配当を重視した「生活密着・安定志向」

ランキング上位のオリエンタルランド(1位)やNTT(3位)、JT(9位)などに代表される、生活に身近で安定した人気を誇る銘柄への投資です。

戦略の背景: 株式投資の楽しみとして「目に見えるメリット」を重視する層です。ディズニーのパークチケットがもらえる株主優待や、NTT、JTのような高配当は、株価の変動に一喜一憂しすぎることなく、長期で保有し続けるための強力なモチベーションになります。

NISAとの相性: NISAの非課税メリットを活かし、配当金や優待をまるごと受け取ることで、日々の生活を少し豊かにするという堅実な戦略と言えます。

2. 金利のある世界を見据えた「マクロ経済連動・収益追求」

三菱UFJ(2位)やNEWでランクインしたソニーFG(6位)、先週の東京海上HD(6位)、といった金融セクターへの資金流入です。

戦略の背景: 日本銀行による利上げ観測が高まる中、金利上昇が業績にとって追い風となる銀行や保険株に狙いを定めています。市場の大きな流れ(マクロ経済)を読み、構造的に利益が増えるセクターに資金を投じる、より積極的なリターン追求型のアプローチです。

NISAとの相性: 今後の業績拡大とそれに伴う株価上昇(キャピタルゲイン)、増配によるインカムゲインの両方を非課税で狙う、NISAの成長投資枠らしい使い方と言えます。

3. 国策や個別材料に着目した「テーマ・成長期待」

三菱重工業(7位)や、前週のソフトバンク(4位)などにみられる投資行動です。

戦略の背景: 防衛費増額という国策の追い風を受ける三菱重工業や、親会社(ソフトバンクG)の動向やAI分野への期待感があるソフトバンクなど、個別の強力な成長テーマや材料を持つ企業を選別しています。市場全体の地合いに関わらず、その企業独自の強みで成長することに賭ける戦略です。

NISAとの相性: 将来的に株価が大きく化ける可能性を秘めた銘柄に投資し、その大きな値上がり益を非課税にするという、夢のある投資スタイルと言えるでしょう。

今回のランキングは、皆様が「安定した楽しみ」「時代の潮流」「将来の成長」という異なる視点を持ち、NISAという制度を賢く活用しながら資産形成に取り組んでいる姿を映し出していると言えるでしょう。

株式投資は自己責任で

株式投資は、投資家が自己の判断と責任に基づいて行うものです。投資家は、自分の投資目的、投資に充てる資金、リスク許容度、投資に関する知識や経験などを考慮した上で、投資を行う必要があります。

株式投資には、投資元本の損失や利益の変動など、リスクが伴います。投資家は、投資によるリスクを自己の責任で評価し、自己の判断に基づいて投資を行う必要があります。

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